現在、我が国の主要なエネルギー源である石油・石炭などの化石燃料は、限りがあるエネルギー。一方、太陽光や太陽熱、水力、風力、バイオマス、地熱などのエネルギーは枯渇しない「再生可能なエネルギー」です。
法律では、再生可能エネルギーは「エネルギー源として永続的に利用することができると認められるもの」とされており、太陽光、風力、水力、地熱、太陽熱、大気中の熱その他の自然界に存する熱、バイオマスが規定されています。
地中熱とは、浅い地盤に存在する低温の熱エネルギー。大気の温度に対して、地中の温度は地下10~15mの深さになると、年間を通して温度の変化が見られなくなります。夏場は外気温度よりも地中温度が低く、冬場は外気温度よりも地中温度が高い――この温度差を利用して空調(冷暖房)や給湯を行うのが地中熱利用システム(地中熱利用ヒートポンプシステム・地下熱利用システム)です。
太陽電池を用いて太陽光エネルギーを電力に変換する発電方式。屋根などに設置したソーラーパネルに太陽光が当たることで発電される仕組みです。太陽光は無尽蔵のエネルギーであり、石油・石炭などのように枯渇の心配がありません。また、発電時にCO2を排出せず、環境負荷が極めて少ないクリーンエネルギーです。
太陽熱を利用して発電を行うのが太陽熱発電です。太陽光発電は太陽光がソーラーパネルに当たることで発電する仕組みですが、太陽熱発電は集熱装置によって内部の水を温め、発生した水蒸気によってタービンを回して発電を行います。太陽光発電と同様にエネルギー枯渇の心配がなく、発電時にCO2を排出することもなく、半永久的に利用可能です。
風の力で風車を回し、その動力で発電をするのが風力発電です。風という無尽蔵なエネルギーを利用しており、発電時にCO2を排出することもありません。また、太陽光発電と違い、太陽光のない夜間でも風さえあれば発電できます。
ダムをつくり、川を流れる水の力(高低差)を利用して発電を行うのが水力発電です。川がある限り利用でき、発電時にCO2を排出することもないクリーンなエネルギーです。
波の巨大なエネルギーを利用して発電するのが波力発電です。波は自然界に無限に存在するもので、発電時にCO2を排出することもありません。
満潮や干潮といった潮の干満の時に海水が移動する力を利用して発電を行うのが潮力発電です。潮の干満は正確な予測ができるため電力供給の計画が立てやすく、太陽光発電や風力発電のように天候の影響を受けることがないのがポイントです。
木屑や燃えるゴミなどを燃焼する際の熱を利用して発電するのがバイオマス発電です。発電後の排熱は暖房や温水として有効活用できます。
日本に多い火山のエネルギーを利用して発電するのが地熱発電です。地球の持つエネルギーをそのまま利用するためCO2を排出することもありません。