東邦地水は3つの地中熱利用システム(地中熱利用ヒートポンプシステム・地下水利用システム・地下熱利用システム・温泉排湯熱回収システム)を採用しています。利用内容や条件をお伺いしたうえで、設置場所における最良の方式をご提案します。
新設の熱交換井内を、水・ブラインを媒体として地中の熱を利用する方式。熱交換井の構造は、Uチューブや二重管構造がある。
・地中埋設部が完全密閉式になるため、メンテナンスが軽減される。
・普段使用されていない防災用井戸や、水質悪化のために使用していない水井戸を有効利用できる。
・空調・給湯以外に、冠雪地域における無散水消融雪システムがある。
地下水を汲み上げて直接ヒートポンプの熱源として利用する方式で、現在使用している井戸水の熱のみを利用することも可能。汲み上げられた水は、還元井あるいは単一井戸内に還元部を設けて地下へ戻すこともできる。
・普段使用していない防災用井戸や今使っている井戸水も熱だけを利用できる。
・地下水を直接利用するため、エネルギー効率が高く、省エネにつながる。
・汲み上げた地下水は熱源利用の後、今まで通り利用するほか地下に戻すこともできる。
既存井戸からの地下水により5度の温度差が利用可能とした場合、名古屋や大垣、四日市といった地域においては、既存井戸の本数や各井戸の揚水量が多いことから、利用可能熱量が大きくなる試算となる(上の地図では暖色系で表示)。また、各井戸の揚水量の記録から、地下水利用のコストを地中熱源のコストで割った比(有利性)が小さくなる井戸が岐阜県南部を中心に分布していることが分かる。
温泉として使用された後の湯(温泉排湯)をヒートポンプの熱源として利用する方式。給湯・冷暖房・床暖房・浴槽昇温などに使用される。
・全電化システムであり、煙突・ボイラーが不要。
・冬季は熱源温度の高さからヒートポンプの効率が高く、省エネ効果が大きくなる。
・夏季は冷房運転と給湯運転を同時に行うことにより、エネルギーを有効利用できる。
・CO2排出量を削減できるほか、排湯の処理前に熱源として利用して温度を下げるため、環境負荷を大幅に軽減できる。