地中熱とは、地表からおおよそ地下100mの深さまでの地中にある熱のこと。なかでも深さ10~15m以深の地中温度は、その地域の平均気温かそれよりも少し高い程度で、季節にかかわらず安定しています。この安定した熱エネルギーを地中から取り出し、空調(冷暖房)や給湯、融雪などに利用するのが「地中熱利用」です。
地中熱利用の方法は以下の5つに分類でき、用途に合わせて選定します。
ヒートポンプの熱源として空気熱の代わりに地中熱を利用する方法で、クローズドループ方式とオープンループ方式がある。
■クローズドループ方式(地中熱交換方式)
深度20~100m程度の地中熱交換機に水や不凍液などを循環させ、ヒートポンプで熱交換させる。設置場所を問わない。
■オープンループ方式(地下水利用方式)
井戸から揚水した地下水をヒートポンプで熱交換させる。水質が良く、地下水障害のおそれがない場合に適用できる。
■クローズドループ方式(地中熱交換方式)
地中熱交換井に熱交換機を挿入し、これと路面に埋設した放熱管との間に水や不凍液などを循環させ、路面の融雪・凍結防止を行う。
■オープンループ方式(地下水利用方式)
地下水を揚水し、それを路面に埋設した放熱管に通水させ、その地下水の持つ熱により路面の融雪・凍結防止を行う。
地中に埋設した熱交換パイプ、あるいはダクトに外気を導入・通気し、熱交換された空気を室内に取り込む。
土間床を介した方法で、地中から伝わる熱によって住宅内の保温を行う。一般に、暖房や除湿はエアコンを併用して行われる。
冷媒の蒸発と凝縮で熱を移流させるシステム。深さ15~20mの熱交換井に冷媒が封入されたヒートパイプを数本挿入し、その上部を路面下に放熱管として埋設する。降雪時など、路温が低下すると冷媒が自然に液化・蒸発を繰り返し、地中熱が路面に運ばれ融雪・凍結防止が行われる。
地水熱利用システムをご検討の皆様へ。東邦地水はこれまで多くの設計士様やゼネコンの設計部の方、設備担当の方よりご相談をいただき、地水熱利用システムの導入支援(企画から設計・施工まで)を行ってまいりました。
どのようなご相談でも承りますので、まずはお気軽にご相談ください。また、お知りになりたい情報について、以下をクリックしてご覧ください。